011/カレイドスコープ
わたしに見える世界
あなたに見える世界
あのひとに見える世界
人の数だけ
「世界」があって
わたしの中に世界がある。
世界の中にわたしがいる。
011/あるべきカタチ
ひとつのカタチにとらわれていないか。
あるべきカタチを求めていないか。
そらに、うみに、世界に、
世に満ちるカタチは
かくも多彩に多様に
それぞれに輝いてあるというのに。
012/とげ
誰かに言われて傷ついて、ひとつ。
誰かに笑われて傷ついて、ひとつ。
刺さって刺さってささって、
その度に
全て抱えてしまうから
自分の一部になりすぎて
分からなくなってしまっている。
012/放つ、いのり
あまねくあまたの世界が見えたとき。
解き放たれるのは、いのる想い。
あなたにあまねく幸の注がれますよう。
世界にあまねく幸の満ちますよう。
そうだ、わたしは
満ちていたのだ
013/みちしるべ
ゆるぎなく、
「わたし」であれ。
モヤモヤしても、
苛立っても、
怒りに満ちても、
嬉しくても、
楽しくても、
ドキドキしても、
悲しくても、
しんどくても、
うつろであっても、
ただ、ゆるぎなく
「わたし」であれ。
013/神の柱
ひとのこころには
かみさまのやどる柱があるというよ
こころの奥深く
もっともっと深いところで
たしかに輝いてあるという、
それは〝 芯 ″と呼ばれているよ
014/育てる
お花、
じっくり
育てましょう。
014/さんぜんの花
ひとは弱い。
ひとはもろい。
燦然(さんぜん)と立つ、その裏で
どれほどに潸然(さんぜん)の涙を流したのだろう。
あのひとの心に咲く花もきっと
あまたの涙が咲かせた花だ。
015/波紋
水面に落ちた
一滴のしずくが
いつまでも、どこまでも
大きな円を描きつづけるように
わたしの心も、
揺らめき、動く。
015/泳ぐように、歌うように、今。
さかなが泳ぐように
はねたしずくが歌うように
いのちの今を生きているか
今この一瞬の、今を
生きているか
016/雨のおと
皮膚に当たって
弾けるしずく。
傘を通して
伝わる振動。
水たまりに
どんどん落ちる、輪。
016/意識
今、かんがえる。
いのちを、かんがえる。
意識するということ。
生きているということ。
祈りの雨は
今なお注がれているけれど、
いつかやがてやむのだろうか。
017/紡ぐその先
やるもやらないも、
わたしが決める。
その決意が
紡がれていき、
生まれる模様が
「生き方」なのだと。
017/孤立することを恐れるな
どれほどに多くの人に囲まれていようとも
たましいはひとつ
輪から外れること
和から外れること
話から外れること
それでも調っていくのが
ほんとうの調和なのだ
018/可能性
ここまでしか開けない。
これ以上はどうせ無理。
他ならぬ自分が
可能性を閉ざしている。
否定しちゃっている。
たくさんの言い訳で、
花びらが
濁って、掠れて、
見えなくなるほどに。
018/積み重なる罪の砂
砂に埋めた、あれは
いつかの宝物か
それとも罪なのか
夢であったかもしれない、
愛であったのかもしれない。
019/執着
手放すと決めたら
潔く。
019/再びつなぐ
終わりのない夢の遠くで
さまよっている、魂のかけらを
もう一度つなぎあわせてみようか
いつかは見えなかった、夢のおわりが
見えるかもしれない