103/多岐都比売(たぎつひめ)

《 呼びかける遠い声 》

 

滾(たぎ)る血潮のひびきを感じよ

太古から受け継がれる血のひびき

その奥深く隠された太古からの知のこえ

 

知は智慧をつたえ

知識をつたえ

叡智を今につたえる

 

愛する子らよと

今につたえる

 

深き心をつたえる

 

血の宿るその身こそ

 

聖なる地なのだ



104/多紀理比売(たぎりひめ)

澄みわたる遠い声 》

 

からだに満ちみちる血潮のこえをきけ

押して引いて

繰り返す 澄みわたる海のこえ

 

わたしたちは大海原をたゆたい

ことわりの渦にのまれて生まれる

 

満ちみちてやがて生まれる

その産声は

澄みわたっているだろう

 

それはことわりの海が穢れなく

澄みわたっているからなのだ

 

母なる理の海の奥の

穢れなく澄みわたる愛を見よ



105/市寸島比売(いちきしまひめ)

 再び生まれる遠い声 》

 

ざわめく血潮のひびく今

再び生まれるための血の

溶けて合わさり渦をまく血の

 

新しい今

生まれる今

 

あらゆる今を身に感じよ

 

今ここに生きよ

今ここに生まれよ

 

血の声は今なお今をつたえる

 

幾度でも何度でも生まれ変われるのだと

太古の血を今につたえる